「マーブル・チョコレート」が聞きたくて。おすすめ度
★★★★★
10代の頃、はじめてこの本を読んだとき、
全然理解できず、何を感じることもできませんでした。
ふざけて書かれただけの作品だとしか、思うことができませんでした。
30歳を過ぎて、もう一度この本を読んだとき、
胸が締めつけられました。それまでになかったような、やり方で。
以来、当たりはずれが多いといわれるタカハシさんの作品群の、
どれをとっても安心して(?)読めるようになりました。
「コーヒーとサンドイッチ」以外の言葉を発しようと額に汗を浮かべ、
「まっ白。まっ白。まっ白。」の中から言葉を絞り出そうとする
「おしのギャング」を見守るような気持ちで。
いつか力強く、みずみずしく発せられる、
「マーブル・チョコレート」が聞きたくて。
遅まきながら気づきました。
名作です。
「言葉」の重みおすすめ度
★★★★★
吉本隆明絶賛の伝説の高橋源一郎デビュー作。
これは何度も読み返すべき作品だと思う。
一度じゃ全ては理解できない。
いや、何度読み返しても完全に理解することは出来ないんじゃないだろうか?
全てが長大な詩のようで、全てがメタファーのようで。
ただ、高橋源一郎が紡いだ「言葉」は、繊細で、情緒的で、美しい、それだけは確かだ。
以前、阿部和重が高橋源一郎との対談において、
「『さようなら、ギャングたち』以後に小説を書かなければならない僕らの立場になってくれ」
的な発言をしていたが、その意味がわかる。
この小説は、小説と言うジャンルにおいて革命的な役割を果たしている。
僕らは生きていくうえで、「言葉」からは逃れられない。
その「言葉」についてもっと繊細に、もっと思慮深くならなきゃなぁと思わせてくれた大切な一冊。
すばらしい
おすすめ度 ★★★★★
まさに夢のコラボです
。これを知らずして新しい時代のエンターテイメントは語れません。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。