更なる高みへ。終着点はなく、完璧な素晴らしさが育ってゆくおすすめ度
★★★★★
正直、私は、霜月はるかさんの音楽は『ティンダーリアの種』で、完璧に、もう欠点の付けようがなく、更に素晴らしい音楽といえばクラシック以外ありえないといったところだと思っていた。勿論、この思いは否定的なものではなかった。この新作『コンコルディア』も、ティンダーリアの種のように素晴らしいという以外になにもないものだと、楽しみに待っていた――そして、その期待は、私の頭上を行った。最高の裏切りといえるだろう。
……素晴らしいのだ。素晴らし過ぎる。
クラシックの素晴らしさにも迫る勢いである。いや、実際には、そのような粗暴さを感じさせる言葉『勢い』は存在せず、あくまであたたかい、やさしい、美しいものだが、その完成度はクラシックを肩を並べても遜色ないものなのだ。どこまでいっても、「現代の音楽」が、クラシックを超えることは不可能だが、それでもこの作品は素晴らしい。
作曲だが、元々myuさんのスタイルが「現代風でありながらもクラシカル」と感じさせるものであり、電子音を多様に使いながらも、しかし電子音の駄目さ、限界というものをきちんとわきまえたようにみえる、素晴らしいものばかりだったが、今作ではそのスタイルも、更なる進化がある。現代の電子音でしか出来ないような音の移り変わりとコーラスを使いながらも、メロディーラインはどこか懐かしさを感じさせるクラシカルなものだ。完成形などではないだろう。更に、もっともっと素晴らしくなっていくはずだ。
そしてやはり霜月さんの、このうえないほどの声の、唄いかたの美しさだろう。初期の作品などをみるとあまり上手くはないのだが、それも、回を重ねるごとに進化していき、もう既にJ-POPの歌手などとは比べるのも無理なほどのものになっていたが、だのに、やはり更に素晴らしくなっているというのが、末恐ろしいほどに素晴らしい。あたたかく、やわらかく、優しさに包みこまれるようなその絶世の美声。二曲とも、素人が唄おうとすると、「あれ? あれ?」と、声の出し方、音の変わるタイミング、入り方など、唄うには難しい曲なのだが、それを、まったく無理をしているように聞こえず、そして美しく唄うという……素晴らしい。
霜月はるかという歌手に、終着点はないと思う。作曲者としても素晴らしく、歌手としてもこの上ない。今後何十年として二人として登場しないであろう、素晴らしすぎる音楽家の、次なる作品を待つとして、この作品の締めくくりを。
『現代音楽でありながらクラシカル。そしてなにより美しい』
すばらしいおすすめ度
★★★★★
”光の螺旋律”も良かったのですが、これはそれを大きく上回る出来です。
透き通る声に神秘的な曲調が加わり何度聞いても飽きが来ません。
むむ、言葉で表すのは無粋というもの、とにかく聞きましょう!!!
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★
まさに夢のコラボです
。これは買わねばならないでしょう!
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!