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チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)

海堂 尊
おすすめ度:★★★★★
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しまりのない文体が特に気になる上巻
おすすめ度 ★★★☆☆

現役の医師が書いただけあり、術前カンファレンスや手術の場面など臨場感があり、医療現場がリアルに描かれている点は評価できます。
専門用語が多々出てきますが、それらを理解できなくても大筋を見誤ることはありません。

しかしこの小説、特に上巻は、そのしまりのない文体が特に気になる部分があります。
例えば田口医師による、チーム・バチスタのメンバーへの聴き取り調査の場面。
確かにチーム・バチスタ内の人間関係がわかり、後半の出来事につながるものがなくもないので必要な部分ではあります。
しかしこの田口医師自身、「なぜ自分が任命されたんだ?」という疑問を持ちながらの調査であるためか、ここでは積極的に謎解きをしているという印象がないため、そんな場面が、ダラダラと書き連ねているだけの印象しかない文体で書かれるのは致命的。

また田口医師自体の人となりを描いている場面も同様で、「出世に関心はないが、自己保身がとても上手い」というのは伝わってきましたが、長々と書いている割には魅力あるキャラとして十分に描ききれていない印象がありました。



人物描写がステレオタイプ
おすすめ度 ★★★☆☆

物語を筋と筆致に分解するとすれば、前者が4、後者が2で、全体の評価が3になる、というところでしょうか。

一人称の視点で書かれているだけに、主人公から発せられる言葉一つ一つがどこかわざとらしく、もたもたしている印象が否めませんでした。また、出てくる登場人物たちの描写がまたどうにもステレオティピカルで、筋の面白さを減殺するにあまりある要改善の余地あり小説です。



白鳥はパタリロ!
おすすめ度 ★★★★☆

白鳥のモデルはパタリロだ。TVはイメージ違いすぎ。いまやTVに創る能力は無いのが判然としているのだから原作に沿ったほうが視聴率的にも良い。



恐るべし大学病院の裏事情
おすすめ度 ★★★★☆

上巻のみ読み終わり、下巻を読む前にレビューを書いています。
チームバチスタとは、東城大学医学病院の「左心室縮小形成術」通称「バチスタ手術」という成功率60%の難易度の高い手術を驚異的な成功率で成功させるチームです。
そのチームが3例立て続けに失敗し、その原因をいわゆる出世街道からドロップアウトしている窓際の医師が調査を始めます。
さて、その原因は如何に...

山崎豊子氏の白い巨塔を読んだ時にも感じたのでしたが、大学病院の人間関係やポジション争いは、歴史の浅い会社のサラリーマンの想像を絶するのだろう...ということを本書では垣間見れます。




「受身型」ワトソンと「攻撃型」ホームズによる推理小説
おすすめ度 ★★★★☆

正直、前半2/3を読んだ時点で、『事件の中心人物』・『原因』が予測できました。
そういう意味では、本格的な推理小説やミステリーとは少し違うのかもしれません。

前半は主人公である田口先生と一緒に関係者を知る事から始まります。
『じっくり』タイプの田口調査と、田口先生の感じた事を同時に味わいながら読み進めているうちに
後半、その安定感は『火喰い鳥』の登場でいきなり崩れ去ります。
そこからは完全な白鳥ペース。田口ペースで慣れた読者であればあるほど、
田口と同じように白鳥に翻弄されながら一気に最後までまくしたてられます。

前半で感じていた自分の『予感』に自信がなくなってきた頃、
最後の事件が発生。そして白鳥により事件の全てが明らかに。

一番最後に繰り広げられる高階・田口の会見は、
白鳥ペースに巻き込まれぼろぼろになった読者へのクールダウンみたいなものでしょう。
田口先生と高階先生の株がここでアップし、読量感はなぜか爽やかです。

主人公の考え方・進め方にシンクロできる人ほど、楽しめるのではないでしょうか?
逆に、鮮やかに事件を解決してゆく推理系がお好みの方には、向いていないかもしれません。

あとがきにもありましたが、これは、枝葉の多い『受身型』ワトソン・『攻撃型』ホームズコンビのお話です。
宮部みゆきの『模倣犯』・奥田英朗の『イン・ザ・プール』のような分析系(?)が好きな方にはおすすめ。



凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★

言うまでもなく最高峰 。とにかくこれは絶対買いだ!
ホント満点を付けても良い出来です。



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旅するジーンズと16歳の夏 宝島 ドルフィン王子