BSE騒ぎって一体何だったのかおすすめ度
★★★★★
「安心」を求めすぎるのは著者の言葉を借りれば、
「ないものねだりをするかぐや姫」ということに
なるだろう。
報道の中で「安全ではなく安心を」と耳にする。
安全だと証明されたけれど、買わないという行動
を取る消費者に、安心を感じてもらわなくてはな
らない、といった内容。生産者・卸売りからすれ
ば「どうすりゃいいんじゃい」となげかざるを得
ない。
僕も、はて?と思っていたところ、当著を読んで
ナットクした。宝くじで一等を当たるほどの確率
でしかない食のリスクに、ぎゃあぎゃあ騒ぐ「ゼ
ロリスク症候群」ではないか。
騒ぐ前に当著を読んで冷静になることをオススメ
する。
BSEより怖いゼロリスク症候群おすすめ度
★★★★★
店に並んでいるものを買って来て食えば、それで安心であり、なにかあったらヒステリックに文句を言う。被害を受けたら責任を問い謝罪と賠償を要求するのは当然だが、過去にBSE感染が全く報告されていない若い牛まで「不安だから全部検査しろ」というのはなぜか。それは安全のためではなく、安易に安心(というか思考停止)を得たいためではないか。BSEよりそっちのほうが危険ではないか?
当たり前の話だが、リスクについては、自ら情報を集め、自分の頭で考え、自らの責任で総合的に判断しなければならない。この本で問いなおされている「ゼロリスク症候群」についてしっかり考えておかないと、今度はもっととんでもないパニックが起きてもおかしくない。