著者は抗癌剤の個人差を重要視します。今抗癌剤の投与量は患者の表面積で決められます。これはアルコールを適正量を人の表面積から決めるようなもので、誤っていると著者は言います。抗癌剤の毒性がグレード1とは、療前に比べ嘔吐が治1日につき1回多いとか、排便回数が1日につき4回多いとか、脱毛が枕につく程度であるとかですが、著者は抗癌剤の毒性がグレード1になるように、量を調節して投与すべきであると主張します。これは非常に理にかなった主張です。また毒性が少ない程度しか抗癌剤を投与しないから、長く継続できるし、従来副作用が強くて投与できなかった人も投与できます。実際延命効果もあがっているようです。医者から抗癌剤を勧められている人は一読すべきでしょう。
こんな抗がん剤治療を待っていた!おすすめ度
★★★★★
抗がん剤治療は、苦しい上に、効果は乏しい。私も、がんを患った母親が抗がん剤治療で苦しむの目のあたりにした。抗がん剤専門家は、すぐにエビデンスと言うが、そのエビデンスは平均がたった1ヶ月程度延びる治療であることも少なくないらしい。これでは、誰のための抗がん剤治療か分からない。少なくとも、苦しみに耐える価値があるか疑問である。
今回、著者の提唱する抗がん剤の改革案は、「継続性」と「個人差」を重視したもので、その根拠、意義、実際が詳細に紹介されている。いわば、改革案のマニフェストである。現在の抗がん剤治療は、本にも書いてあるように、アルコールなら、すべての人にウィスキーボトル1本を飲ませる、また教育なら、すべての生徒にエリート教育であり、これではいろいろ問題が起こるのは当然である。これを、一人ひとりのほろ酔い加減、あるいは習熟度別授業にするという発想は、まさに納得いくものである。抗がん剤治療、そしてがんという病気に対する考え方自体が変わる可能性もある。
逆に言えば、この著者の改革案が画期的というより、これまでの治療に問題があったと言えるのかも知れない。そういったことを考えさせる内容であると思った。
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
まさに夢のコラボです
。値段の割には上出来。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!