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チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫 (600))

海堂 尊
おすすめ度:★★★★★
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ミステリー小説としてはイマイチ
おすすめ度 ★★★☆☆

下巻に入り、白鳥が登場し、ストーリーは大きく動き出し謎が解決に向かいます。
しかし、白鳥と田口のやりとりは、それなりに楽しめたのですが、真相がわかる段階で、それまで全く伏線がなかった事柄が次々と出てくるのは、驚きよりも話の流れに強引さを感じました。
白鳥が1人で手がかりをつかみ、1人で解決した印象があり、上下通して読み終えた今、ミステリーとして重要な部分が極端に下巻に偏りすぎているように思えてなりません。
上巻も医療現場のリアルな描写は下巻以上ですし、全く評価できないとは言いませんが、ミステリー小説としてみると、上巻の内容を上巻一杯使って書く必要があったのか、と考えてしまいました。
最後の記者会見のシーンは、それなりに見所なのでしょうし、「現実の医療業界の問題点を広く世に見せる」という著者の意図がこめられた小説としてはそれなりの出来なのでしょうが、ミステリー小説として期待して読むと失敗しますね。



新展開と共に原因が究明される
おすすめ度 ★★★★☆

上巻では、出世街道からドロップアウトしている窓際の医師が調査していたが、下巻では、厚生労働省の役人が調査に当たる。
一般的な役人と思ったら大間違い、ロジカルかつクリティカルシンキングのモンスターのような担当者が原因の究明に動く。
下巻では、その原因究明の導き方と、結末を楽しんで欲しい。



現場のノウハウが見事に本作では炸裂している
おすすめ度 ★★★★★

海堂尊のデビュー作にして第四回『このミステリーがすごい!』大賞を全会一致かつ数分で決定となった作品。作者はオートプシー・イメージング Autopsy imaging(Ai=死亡時画像(病理)診断)の重要性と医療制度への導入を訴え続けている現役医で、外科医を経て病理専門医となった人だ。その現場のノウハウが見事に本作では炸裂している。

文体が非常に軽く読みやすい。まさに現代向きの文体。それでいてストーリーの骨格はデビュー作とは思えないほど精緻だ。そして最も大切なキャラクタの作り込みが実に良くできている。おそらく多くの人が『白鳥』というキャラクタの魅力に魅せられている。どこか京極夏彦の榎木津と似た魅力で読むものを圧倒する。

既に映像化されそれを記念しての文庫化で、映画では『田口』は女性になっている。8月のDVD化が楽しみだ。



軽くて浅い
おすすめ度 ★★★☆☆

登場人物の描写、主人公と他者との関わり、犯人の動機、全てにおいてあと一歩が
足りなく感じられます。

読みやすく、ニヤリとしてしまうような場面もあるのですが、後乗せサクサク風な
文章がやや軽すぎなイメージ。

最後もハッピーエンドなのか、そうでないのかよく分からず、変わった読後感が
残りました。



はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★

大変良く出来ています 。とにかくこれは絶対買いだ!
買って良かったと思います。



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