群像劇おすすめ度
★★★★☆
ジェラス・クリムゾンから続く「ホライズン事件」の後編。
前編の様子から後編は大激闘を予想していたのですが、ストラグル・クリムゾンを凌ぐ総力戦、とまではいかなかった様です。
先の戦いで深刻な被害を被ったホライズンの中、行方不明者を捜すフォロン達。
しかし敵の罠により通路が塞がれメンバーはバラバラに。
閉ざされた空間で人と精霊、それぞれの想いが交錯します。
文章からも暗がりの中狭い通路をさまよう閉塞感をヒシヒシと感じます。
ジェラス・クリムゾンのあとがきで榊先生がこの物語は白と青がなければ生まれなかったと書いておられ、その時はリーマ&グレイス・カンパニーが出てくるくらいでそんな大げさなと思っていたのですが、今作でその意味が明らかになります。
確かにこれは青があったから出来る展開。
もちろん青を読んでいない人でも今回で重要な点は説明されているのでご安心を。
派手な立ち回りを期待していただけに肩すかしを食らいましたが、今作もボリュームは満点。
ただ、各メンバーでいろいろ書こうとし過ぎてそれぞれのエピソードが薄くなってしまったような感じ。
榊先生的にはまだまだ書きたかったところがあるんじゃないかと思いました。
大変良く出来ています。
おすすめ度 ★★★★★
今回の発売がすごく嬉しいです
。従来の伝統を引き継ぎつつ、バランスがうまくとれてます。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。