が、そんな心配は杞憂であった。「世界遺産に登録された神社のむすめが高校進学について、悩み、外の世界へ出て行くことを決心する」といったあらすじが書いており、割と軽めの内容を想像した(何せサブタイトルが「はじめてのお使い」だからねぇ)のであるが、そうではなくなかなか奥の深さを感じさせてくれた。
現代ファンタジーおすすめ度
★★★★★
久しぶりの荻原作品で、久しぶりの現代が舞台でした。
表紙を見て、現代ではないと勝手に思い込んでいたのですが…
最初は現代のファンタジーということで、入り込むのに少々時間が掛かったのですが、荻原マジック。
ページを繰るごとにファンタジーが垣間見え、面白くなっていきました。
荻原作品には珍しく、大変後ろ向きな女の子「泉水子(いずみこ)」が主人公です。
熊野古道を舞台にしており、神霊が深く関わっています。
泉水子は現代の女の子とはどこか違っている女の子で、長く編んだ三つ編みは腰まで届くほど。そして赤渕の眼鏡をかけています。
引っ込み思案で男の子と接するのを苦手としているのですが、自分では変わりたいと思っています。
そんなとき、ずっと伸ばしていた髪の毛を少しだけ切ってしまったことから物語は動き出します。
小さな頃から知っている同い年の「深行(みゆき)」との再会。しかしそれは感動の再会とはいきません。
泉水子の気持ちもよく分かるし、イライラする深行の気持ちもよく分かりました…。
泉水子たちを付け狙う存在を読んでいるときは本気でドキドキしました。
最初はいがみ合っていた泉水子と深行ですが、最後には歩み寄るように。次の巻が待ち遠しくなりました。
この「銀のさじ」は豪華ですね!
表紙の酒井駒子の絵が良い味を出していると思います。
久々の荻原さんおすすめ度
★★★★☆
面白かったです。
現代ファンタジーものということで王国のかぎに近いのかな?と思っていたら
どちらかというと勾玉よりかなぁと。
お話は旅立ちの前のプロローグといった感じで、続刊が楽しみです。
ひとつ気になったのが見返しの紹介文。
これを書いた人はちゃんとお話を読んだのでしょうか?
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
わたくしめもついに買いましたよ
。これは買わねばならないでしょう!
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。